薬は、治験を行い厚生労働省に厳格な審査を受け、「安全で十分に効果のある薬」との承認を経て、初めて市販され、病気の治療薬として使われる事となります。しかし薬が一旦市販されると、治験を行った時よりも薬を内服する方が急激に増え、内服される方々の性別、年齢、体質、どの位の期間その薬を使用したのか、他の薬との併用の有無など、様々な条件が加わり、治験では分からなかったその薬の効果や副作用が発生する場合があります。その為、市販された後も、継続的に効き目や副作用に関する情報検証をし、評価・分析し続け、その結果を今後の医療に反映していく必要があります。この評価・分析する試験を「市販後臨床試験」または「第4相試験」といいます。

医薬品で必要な市販後の調査

「市販後臨床試験」は、医薬品の“市販後調査”のひとつです。市販後調査とは、市販後臨床試験のほかに特別調査、使用成績調査があります。これらはある一定の計画を立案した後、一般の診療における薬の効能、効果や有毒となりうる恐れのある成分等の情報を収集し調査するものです。更に、副作用などの情報収集を目的とする調査として、“市販直後調査”と “医療機関からの自発報告の調査”(医療機関、施設からの自らの提案等から行った事を報告する為の調査)があります。以上の各調査の結果は、よりその薬が適切な使用方法、最大限の効果が発揮できるよう検討され、今後の医療に反映していく事となります。

市販後臨床試験のルール

市販後臨床試験についても、厚生労働省が定めた「GCP」及び「GPMSP」(市販後の調査に関する基準)と呼ばれるルールに従って行われます。治験同様、参加にあたっては本人の意思が尊重され、また試験担当医師からも、十分な説明がなされます。

GCP(Good Clinical Practice)
日本語では、「医薬品の臨床試験の実施の基準」。医薬品の開発における治験(試験)の実施にあたって、倫理性、科学性及び信頼性の確保を目的とした基準であり、遵守しなければならない治験の原則。

GPMSP(Good Post Marketing Surveillance Practice)
日本語では、「医薬品の市販後調査の基準」。市販後調査を実施する場合に守らなければならない事項と、再審査・再評価の申請添付資料について定めた基準。