ちょっと怖いと感じている治験!
「治験の安全性・危険性について詳しく学びましょう」

■治験はリスクの高いアルバイト?

治験は、発売目前の新薬や既に販売されている市販薬の効果・安全性の確認を行う臨床試験のことをいいます。

治験には、参加するにあたっていくつかタイプがあります。

・スケジュールが決まっているもの
・通院、入院が必要なもの
・食事や生活習慣に制限のつくもの

などなど、他にも参加期間中に守って頂くルールが多くあります。
治験はボランティアなので、ボランティアとしての高い意識が求められます。

薬の治験は2種類あります。
「既に市販薬として販売済の薬が対象になる場合」と「販売前の新しい薬が対象になる場合」です。

治験で販売前の薬が対象となる場合は、未知の副作用が起こる可能性を考慮しなければなりません。
予測される副作用については、治験に参加する前に治験を担当する医師から細かな説明があります。
気になることや分からないことがあればなんでも質問して下さい。

治験参加希望者本人が治験の目的や副作用などについて納得した上で、書面での同意が必要となります。
法律ではこの過程を経なければ治験には参加できないと定められています。
このように治験は、参加者の誠意に支えられたボランティア活動なのです。
人体実験などではないということを理解していただければと思います。

治験では「負担軽減費」という、治験の参加によって生じた交通費や拘束時間の負担を緩和するために支払われるお金が発生することがあり、
アルバイトではなく「有償ボランティア」と呼ばれています。

一部の人の中ではお金を受け取ることができることから、「医療アルバイト」「高額アルバイ」という軽いイメージで、
学生やフリーターから参加を募っています。

あくまで治験はボランティアなので、収入目的や楽に稼ぎたいという考えの方はこの機会に誤解を解いていただければと思います。

リスクが高い高額の報酬?

通常のアルバイトや仕事においても危険性が高い業務に対しては特別手当が支払われることがありますね。
治験においても「高額な負担軽減費=危険性が高い」と勘違いされる方も多くいらっしゃいます。

しかし、負担軽減費はボランティアの方への拘束時間や金銭的負担を考慮して設定されてるものです。
特別に必要な検査があったり、日誌を書かなくてはならないなど、個人の負担が大きい場合は負担軽減費も高くなります。

『負担軽減費が高額な治験=リスクの高い治験』ということではないのです。

治験をサポートする人材と役割

治験は厳しい法律と医療機関・製薬会社の監視・指導の下で行われます。
そのため、人への危険性は最小限に抑えられています。

治験の目的は“新薬の信頼性を科学的に保証すること”にあります。
多くの患者さんへ、有効で安全な医薬品を届けるために実施されます。

すべてのお薬は治験を無くしては生まれないのです。

医師・看護師などの医療従事者はもちろん、専門知識のある治験コーディネーターは参加者と医師をつなぐパイプ役として必ず必要ですし、
他にも製薬会社の担当者、薬剤師・検査技師・事務などさまざまな関係者が治験ボランティアをサポートします。

人への治験を行う前の段階では何段階にもわたる実験、検証が繰り返され、お薬の候補の安全性を確認しています。
しかしながら副作用が起こる可能性はゼロではありません。

治験参加のメリット

治験参加中は一般の治療に加え、詳しい検査が行われます。そのため治験ボランティアの些細な体調の変化も全て記録します。

費用の負担もほとんどなく新しい治療が受けられます。
もし治験実施中に参加者の安全性を損なう副作用が確認された場合は、専門医による迅速な治療が行われます。

医療機関からは、治験の依頼者である製薬会社へ迅速に報告する義務があり、報告を受けた製薬会社は厚生労働省へ報告します。

危険性の度合いによって報告期限が決まっており、報告された副作用は他の医療機関へ情報共有されます。

また、ボランティアの人権、個人情報に関しても「医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令」(GCP省令)に示される基準である、
「GCP」に則(のっと)って守られており、新薬候補の有効性・安全性のためのデータ集積以外の目的では使用されません。

治験参加のデメリット

・既に病気にかかってる方の場合、プラセボにあたってしまう場合があります。
(プラセボとは、見た目や味などは治験薬と全く同じながら、効果や副作用をもたらす化学的な成分が含まれていないもの)

・治験参加中は色々と守らなければならない注意事項があり生活に制限が出てくるという事もあります。
薬の有効性をきちんと図るのが治験の為、禁止事項などの注意事項は必ず守らなければなりません。

・特定の病院で治験を実施するため、今まで通っていた病院を変わらなければならない場合があります。