どんな病気?

血管の内膜に脂肪などが沈着して血管壁が厚くなり、内腔が狭くなる病気。動脈硬化にはいくつかの種類があるが、最も多いのは「アテローム硬化」といって、動脈の内膜にドロドロした粥状のコレステロールのかたまりができるもの。これによって血管の内腔が狭くなって血液が十分に流れなくなると、全身のあらゆる場所で合併症が起こる。たとえば、脳の血管に動脈硬化が起これば脳梗塞や脳血管性痴呆、心臓をとりまく冠状動脈に起これば狭心症や心筋梗塞へと発展する。こうした合併症が起こるまでは無症状のため、気づいたときにはすでに手遅れの場合も多い。

検査・診断

深刻な合併症が起こる前に、動脈硬化を発見するには、眼底検査が有効だ。網膜の血管は外部から直接観察できる唯一の血管。全身の動脈が同じ状態とは限らないものの、ある程度の状況を予測することができる。具体的には、目薬で人工的に瞳孔を開き、網膜の血管をポラロイド写真に撮影、血管の病変を直接確認する。
また、血圧の変化から動脈硬化の状態を予測することもできる。とくに下の血圧(拡張期血圧)が高くなってきたら、血管の内腔が狭くなっている可能性が高い。

治療

動脈硬化そのものを治す治療はとくになく、食事と運動を基本にした生活習慣の改善をして合併症を防ぐ。喫煙は動脈硬化のリスクをあげるため禁煙は不可欠。すでに狭心症などの合併症を起こしている場合は、血管拡張薬や抗血小板薬などを使って長期的に治療する。