どんな病気?

逆流性食道炎とは胃液や胃の中の内容物が食道に逆流する病気です。
胃液には胃酸という強い酸が含まれているため、その酸によって食道の粘膜が炎症を起こしてしまいます。
60歳以上の高齢者に多く、中でも女性に多いと言われています。

逆流性食道炎の症状

逆流性食道炎の症状には種類がありますが主なものは3つです。
「胸焼け」「嚥下障害」「呑酸」です。

1.胸焼け
・胸に熱いものがこみ上げてくるような感じがする
・症状は主に食後に起こる
    
2.嚥下障害
・喉がつまり食物を飲み下すことが困難になる
     
3.呑酸(どんさん)
・酸っぱいものや苦いものが口まであがってくる

4.咳
・激しく咳き込む
   
5.胸痛
・胸部にしめつけられるような痛みを感じる

原因

逆流性食道炎は胃酸が逆流し、食道の粘膜を荒らすことで起こります。
胃酸が逆流する原因は大きく分けて次の3つがあげられます。

1. 胃酸の過剰分泌
食物の過剰摂取による胃酸の分泌量の増加や、食生活の欧米化に伴う肉や脂肪分の多い食事が引き起こす胃の活動の活発化により胃酸が大量に分泌されてしまいます。

2. 下部食道括約筋の機能低下
下部食道括約筋とは食道と胃のつなぎ目にあり、この括約筋のおかげで胃酸が逆流を防いでいます。老化などで機能が低下してしまうと胃酸が逆流してしまいます。

3. 腹圧の上昇
肥満やベルトなどの腹部の締め付け、しゃがんだり重いものを持ったりすることで力が入ります。それらが胃を圧迫することで腹圧が上昇すると胃酸が逆流しやすくなります。

検査・診断

逆流性食道炎の症状は特徴的でわかりやすいので医師の問診だけで診断ができる場合もあります。
しかし、診断を確定するとともに他の病気と区別するためにも検査を行います。
逆流性食道炎の検査は内視鏡が中心となります。先端に小型のカメラがついた管を口から挿入し、食道内の状態を見ます。他にはpHモニタリングなどがあります。

逆流性食道炎の検査内容

問診 自覚症状、生活習慣、既往症、現在服用中の薬などについての質問
内視鏡検査 内視鏡により、食道内の状態を調べる。
胃酸の逆流による食道粘膜のダメージを確認する。
pHモニタリング 食道内にカテーテルを挿入し、食道内の酸度を測定する。
食道への胃液の逆流を調べる。

治療

逆流性食道炎の治療は薬物によるもの、手術によるもの、生活習慣の改善によるものなどがあります。
手術による治療は一般的ではなく、ほとんどは薬物による治療になります。
生活習慣の改善は食生活の見直し、腹圧の上昇を抑えるなどがあります。

□逆流性食道炎の治療に用いられる薬

1. 胃酸分泌抑制剤
2. 消化管運動機能改善剤
3. 制酸剤
4. 粘膜保護剤

症状の状態に応じてこれらの飲み薬を組み合わせます。処方されたお薬は用法、用量をきちんと守って服用しましょう。

■手術療法…
薬物療法で効果がない場合、重症の場合に行うことがあります。

■生活習慣の改善…
食生活の見直しをします。胃への刺激の少ないものを腹八分目程度に摂取し、胃酸の分泌を促進しないようにします。
腹圧の上昇を抑えるためにベルトなどでお腹をきつく締めすぎないようにする、肥満に気をつけるなど生活全般の見直しをします。
※必ず、専門医の指導のもと行うようにしてください。