どんな病気?

子宮の筋肉にできる良性の腫瘍(こぶ)のこと。30~50代の5人に1人はもっているといわれるほど頻度の高い病気。できる場所によって、おもに(1)粘膜下筋腫(子宮の内側に向かってできるもの)、(2)ショウ膜下筋腫(子宮の外側にできるもの)、(3)筋層内筋腫(子宮の筋肉の中にできるもの)–の3タイプがあり、大きさは、小指の先ほどの小さなものから赤ちゃんの頭ほどもある巨大なものまで、実にさまざま。一つだけ単独でできるより、複数できていることが多い。代表的な症状は、過多月経だが、これが起こりやすいのは(1)のタイプで、出血が多いため、しばしば貧血を伴う。その他の症状では、月経痛や筋腫で膀胱が圧迫され、頻尿になることもある。子宮の外側にできる(2)では、無症状のことが多い。

検査・診断

問診、内診、超音波検査のほか、貧血がないかどうか血液検査で確認する。過多月経などの自覚症状があって婦人科を受診すると、まず筋腫が疑われる。とくに症状がない場合、婦人科検診などで偶然発見されるケースも多い。超音波の精度が向上してきたため、最近では5㎜程度の小さい筋腫も見つかることがある。何年も検診を受けずに放置すると、お腹の上から触っただけでゴツゴツした筋腫が手に触れるほど巨大化するまで気づかないケースもある。筋腫の大きさと自覚症状は比例するとは限らない。また、筋腫のできる場所によって妊娠、出産への影響が異なるので、妊娠を考え始めたら一度チェックを受けておいたほうがよい。

治療

薬による対症療法では、半年間月経を完全に止めてしまう偽閉経療法と、低用量ピルで月経量を減らす方法がある。手術で筋腫を取り除く根治療法を受けると、過多月経などの症状はなくなる。とくに過多月経がひどくなりがちな粘膜下筋腫は、子宮の内側にあるので、お腹を切らず、膣からの手術で摘出できる可能性も高い。また、開腹手術でも、筋腫のみを核出し、子宮を残す方法が一般的だが、筋腫の位置や大きさによって一概には言えないので、主治医とよく相談を。貧血や過多月経などで日常生活に支障がある場合は治療したほうがいいが、自覚症状が重くなければ特に治療する必要はない。子宮筋腫は一刻を争う病気ではないので、じっくり考えて納得してから治療法を選びたい。ただし、急激に大きくなるケースもあるので、「様子をみましょう」と言われたときは、何年も放置せず定期的なチェックは必ず受けること。