どんな病気?

大腸にできる、がん。食生活の欧米化が進むにつれて、かかる人が増えている。初期症状は、便に血が混じること。大腸の粘膜にできたがんと便がこすれて出血する。肛門からの出血というと、すぐに痔を思い浮かべがちだが、勝手に思い込まず、出血があったら、ただちに受診を。ほかに、便秘と下痢を繰り返す、排便痛、残便感などの異常があらわれることもあるので、ふだんと様子が違ったら、早めに受診することが早期発見のポイント。

検査・診断

早期発見に有効なのは検便。定期健診で検便があった場合には、面倒がらずに必ず提出したい。検便で潜血反応が陽性になったら、大腸の内視鏡検査を行う。検査前に腸を空っぽにする必要があるため、前の晩に下剤を飲み、当日は腸管洗浄液を飲んで腸を洗い流す。肛門から直径13㎜、長さ130~140㎝ほどの内視鏡を挿入し、腸の中の様子をモニター画面に映し出して観察する。痛みには個人差があり、検査を行う人の技術によっても異なる。およそ20~30分で終わるのが一般的。あまり痛みが強い場合には、軽い麻酔を使うこともある。

治療

手術で病巣を取り除くことが基本。がんが粘膜あるいは粘膜下層のごく浅い部分にとどまっている早期がんの場合は、内視鏡で切除できる。がんが粘膜下層の深いところまで達してしまうと、開腹手術で周囲の組織も一緒に取り除く。がんが筋層まで達してしまった浸潤がんでは、手術でリンパ節を含めた切除を行う。
大腸は大部分を切り取っても、食物の消化、吸収にはほとんど影響がない。ほとんどが失われると便がドロドロになって手術後しばらくは大変だが、小腸が大腸の肩代わりをするようになってくる。ただし、直腸がんで肛門の機能が残せなかった場合には、人工肛門をつけることもある。皮膚の表面まで引き出した腸の一部に装具をつけ、そこに便を入れる袋をとりつけるもの。袋に便がたまったら自分で取り外し、トイレで捨てる。最初は大変だが、慣れると普通に外出できるようになる。