どんな病気?

血液中のブドウ糖が慢性的に過剰になって血管に障害を与え、放置すると網膜症や腎不全、心筋梗塞などの合併症を引き起こす病気。インスリンがほとんど分泌されないⅠ型(インスリン依存型)と、分泌されるが量が足りないか、働きが悪いⅡ型(インスリン非依存型)がある。Ⅰ型は生活習慣とは無関係に若いときに突然発症するが、Ⅱ型は遺伝的な体質をもった人が、長年の不摂生を続けた結果、成人してから起こるもの。糖尿病患者の9割以上がⅡ型。
初期にはまったくの無症状なため、治療せずに放置している人が多い。のどが渇く、尿の量が増えるなどの症状が出たときには、すでにかなり進行した状態。将来的なリスクを知って、早めにコントロールしたい。

検査・診断

初期にはまったくの無症状なため、定期検診の血液検査のデータに注意したい。血糖値が一度でも200㎎/dlを超えると糖尿病と診断される。血糖値は健康な人でも食後は高くなるが、それでも170㎎/dl程度までしかあがらないことがわかっているため。糖尿病かどうか、はっきりしない場合には、ブドウ糖を飲んで、その後の血糖値の変化を調べる「ブドウ糖負荷試験」を行う。

治療

一度発症すると完治しないので、血糖をできるだけよい状態にコントロールして、合併症を防ぐことが治療の目的となる。肥満とストレスが糖尿病の大きなリスクファクターとなるため、食事と運動を中心とした生活習慣の改善が前提となる。糖尿病予備軍の人が、生活習慣の改善を5年間続けた結果、ほんの少ししか体重が減らなくても糖尿病の発症率は半分以下に減ったというデータがある。生活習慣を変えることは難しいが、ほんの少しの努力の積み重ねで、大きな効果が得られることを知っておきたい。さらに、年齢やその人の状態によって、血糖を下げる薬や、インスリンの自己注射などを加えていく。注射というと大変なイメージがあるが、最近では痛みがほとんどなく簡単に打てる新しいタイプのインスリン注射が開発され、負担はかなり軽減されている。