どんな病気?

胃にできる、がん。早期発見が進み、死亡者数は減少傾向にあるが、それでもなお日本人に多く、がん死亡の4割を占めている。発見が遅れると命取りになる一方、早期発見なら内視鏡手術で1週間の入院で完治する。早期がんは無症状だが、進行すると胃がんのタイプによって、胃潰瘍と同じような症状が現れることもあれば、吐血、貧血、嘔吐などが現れる場合もある。 欧米に比べて日本人に多く、なおかつ北陸に多く、鹿児島、熊本で少ないため、塩分摂取量が関係しているのではないかなどの疫学データもあるが、はっきりした因果関係はわかっていない。ヘリコバクターピロリ菌との関係も注目されている。

検査・診断

胃内視鏡検査を行う。早期がんは無症状のため、年に一度は受ける習慣にしたい。前日の夜9時以降は飲食を中止し、内視鏡検査を実施する前に、のどの感覚を麻痺させる薬を服用する。医療機関によっては、意識をぼんやりさせる薬を使う場合もあるが、最近の内視鏡は径が細く、それほど苦しまなくても受けられるよう改良されている。

治療

胃がん治療の基本は手術だが、がんの場所や進行度によって部分摘出が可能。早期胃がんは内視鏡で切除できる。最短で2日、長くても1週間の入院で元の生活に戻ることができる。ただし、内視鏡切除の適応となるのは、がんの成長速度が遅く、胃粘膜に留まり、転移の可能性が低く、2㎝程度の大きさまでのものまで。それ以上進行した場合は、開腹手術で胃を部分、または全摘出し、さらに転移の可能性の高いリンパ節を切除する。
胃を全摘するか、少しでも残すかによって手術後の食生活に大きな差が出るため、近年ではなるべく機能を温存する方法がとられるようになってきた。部分切除の場合、術後早い時期に手術前に近い食生活ができるようになる。
なお、再発の可能性がある進行がんに対しては、手術後に化学療法を行うことが多い。