どんな病気?

ドーパミンが不足することで発症するのではないかと言われているパーキンソン病は脳からの指令がうまく伝わらず、手足のふるえや筋肉のこわばり、動きが遅くなるなどの症状を特徴とする難病です。

パーキンソン病の4大症状
1. 振戦…リラックスしている時、力を抜いている時に手や足が震える。最初は左右どちらか片側から症状が出ることが多い。
2. 筋肉の固縮…関節の曲げ伸ばしが、しにくくなるため動作がぎこちなくなる。
3. 動作の緩慢…動き始めるまでに時間がかかり、動き出しても動作がゆっくりで小さくなる。
4. 姿勢保持反射障害…体のバランスを崩すと足などを出して姿勢を立て直すことが困難になり転びやすくなる。

他の症状
a. 立ち上がる時のめまいや立ちくらみ
b. 尿漏れ、失禁
c. 便秘
d. 唾液や食べ物を飲み込みにくい
e. 時を書くとだんだん文字が小さくなる
f. 歩き始めの最初の一歩が出にくい、足がすくむ
g. 歩く時の歩幅が小さくなる
h. 歩いている時、自分の意思で止まれなくなることがある。
i. 表情の変化が乏しくなる
j. 声が小さくなる
k. 眠れない
l. 立ったり歩いたりする時に腰を曲げた前傾姿勢になる。

原因

ドーパミン不足が影響していることはわかっていますが、正確な原因は現在でも特定されていません。円滑な随意運動を行うために必要なドーパミンが不足することにより、脳のドーパミン神経細胞が減少し、筋肉を収縮させるアセチルコリンという物質が増えます。パーキンソン病はドーパミンとアセチルコリンのバランスが崩れることが原因だと言われていますがなぜそのようなことが起きるのか、詳しいことはわかっていません。

検査・診断

MRIやCTなどの検査も行いますが、原因がはっきりしていないため、パーキンソン病の診察は検査では特定できません。パーキンソン病とよく似た症状を示す病気を持っているかどうかを確認するためにこれらの検査が行われます。

パーキンソン病と似た症状を示す病気
a. 脳梗塞が多発して起こる。歩行が不安定で横方向に歩幅を広くとる特徴がある。
b. 薬が原因。歩行障害は強く、左右の差は軽度。
c. 手足の震えが主な症状の場合は本態性振戦の可能性がある。何かの動作をしようとすると震えが強くなる。安静にしているとおさまる。

治療

パーキンソン病の根治療法はまだないため、薬による治療、外科療法、リハビリテーション療法などを組み合わせて症状を緩和します。早い段階で治療を始めることにより病気の進行を遅らせることができます。

パーキンソン病に用いられる主な薬

a. L−ドパ ドーパミンを補充する最も強力なパーキンソン病の治療薬。長期間の使用により薬の効き方にムラが出る場合がある。
b. ドパミンアゴニスト L-ドパに似た働きを持ち、即効性がある。長期間の使用でも効き目にムラが出ることはあまりないとされる。副作用は急な眠気。
c. アマンタジン ドーパミンの放出を促進する。効く人と効かない人がある。
d. MAO-B阻害薬 ドーパミンを分解する酵素の効き目を弱くし、ドーパミンが長くとどまるようにさせる。
e. 末梢性COMT阻害薬 血液中でL-ドパが分解されることを防ぎ、L-ドパが脳内にたくさん入るようにする。
f. 抗コリン剤 ドーパミンが減少した時に増えるアセチルコリンの働きを抑制する。

●自己判断でパーキンソン病の薬を中断してはいけません。高熱や全身の発汗、全身硬直、意識が混濁するなどの重篤な事態になることがあります。必ず医師の指示に従い、用法、用量を守って服用してください。

外科的療法

定位脳手術、深部電気刺激療法といった外科的療法は薬物療法で治療をしても効果があまりない場合に検討されます。