どんな病気?

発作的に起こる激しい頭痛。脈打つような痛みが特徴で、吐き気がしたり、実際に吐いてしまうこともある。発作が4~72時間続くため、1~2日は寝込む人も少なくない。前兆として発作の前にギザギザした光が見えたり、視野の中に見えにくい部分ができることもあり、頭痛と一緒に音や光が気になることもある。 発作が起こる頻度には個人差があり、数ヶ月に1回の人もいれば週1~2回起こる人もいる。たかが頭痛といわれがちだが、痛みが激しいだけに日常生活への影響は深刻。7対3の割合で男性より女性に多い。発作が起こると身動きできないほど激しく痛むが、暗く静かな場所で安静にしていると自然に治まる。片頭痛は、頭の血管のまわりを取り巻いている三叉神経が何らかの原因で刺激され、頭の血管の一部が拡張してしまうために脈打つような痛みが発生すると考えられている。

検査・診断

神経内科で問診を行えば、ほぼ診断がつく。診断のポイントは自覚症状なので、頭痛の頻度や痛み方、頭痛に伴う症状、日常生活にどれくらい支障があるかなどを、すぐ答えられるよう整理していくといい。ただし、これまでとは明らかに違う痛みを経験したときや、ガツンと殴られたような痛みのときには、脳腫瘍、脳梗塞など痛みの原因となる病気が隠れていないかをCTやMRI(磁気共鳴検査)でチェックすることもある。

治療

片頭痛を根本的に治す治療法はなく、対症療法になるが、発作が起きてから飲んでも痛みを止める効果の高い薬が発売され、以前に比べてコントロールがしやすくなっている。従来の薬(エルゴタミン製剤)は、発作の前触れの段階で服用しなければ効果がなかったが、新しい薬(トリプタン製剤)は、拡張した血管を収縮させ、痛みの原因物質を抑える効果がある。注射薬と飲み薬があり、飲み薬には錠剤と口の中で溶けるタイプがある。注射のほうが即効性がある。飲み薬は飲んでから15分~30分ほどで発作がおさまるので、片頭痛のために会社を休む必要もなくなる。片頭痛発作が週1回など頻繁に起こる場合には、予防のために血管の状態を安定させる薬(カルシウム拮抗剤)を併用し、発作の頻度を減らす方法もある。
薬物療法だけではなく、ストレスをためこまないなど、日常生活の改善も必要。また、ごくまれにピーナッツ、赤ワイン、チーズなど特定の食品を食べると発作が起きる人もいるので気になる人は避ける。片頭痛に対して市販の鎮痛剤を飲んでも効果はない。効かないからと量をふやすと、薬自体が原因で頭痛が起こることもあるので、適切な治療を受けるためにも我慢せず医療機関にかかったほうがよい。