どんな病気?

聞いたばかりのことを、すぐに忘れる、同じ話を繰り返す、簡単なことでも覚えられない、など健忘症の症状が40歳くらいまでの若い年代で起こること。年齢とともに物忘れが激しくなるのは正常な老化現象の一つだが、とくに20代後半の若い女性の間で増えているのが最近の傾向。携帯電話やパソコンの電子メールなど、道具によるコミュニケーションに頼り切って、人と直接会話をしない人に多く見られる。マニュアル化された単調な仕事をこなすだけの生活を続けると、自分の頭を使って考えることがないため、物忘れがひどくなると考えられている。

検査・診断

脳神経外科では、まずMRIで脳の断面図を撮影し、脳の血管が詰まっていないかどうかなどを確認する。MRIで脳のハード面に異常がないことが確認できたら、脳の機能検査へ。内容はケースバイケースだが、簡単な計算や文章を反復するなど、ごく簡単なものが基本になる。

治療

脳に異常がなければ、医療機関では治療を行わないことも多い。とくに若年性健忘症に取り組んでいる医師のところでは、2~3行ぶんくらいの長さの文章を医師が読み、それを反復する、簡単な計算をする、宿題として、新聞のコラムなどの短い文章をノートに毎日書いてもらうなどの方法で、脳の機能を向上させるよう訓練しているケースもある。 このほか、家にとじこもりがちの人には、万歩計をつけて、1日1万歩を目標に歩く習慣をつけるよう指導している医療機関もある。外を歩くと、視界に入ってくる景色も変化するし、無意識のうちに脳に刺激を受けるためだ。