どんな病気?

気分が憂鬱になり、集中力が低下してしまうため、今までできたことがスムーズにできなくなるなど、日常生活に大きな支障をもたらす状態。自律神経系の働きが低下するため、睡眠障害や食欲不振を伴うことが多い。落ち込んだり、憂鬱な気分にさいなまれることは誰にもあるが、うつ病の場合には押し込められたような感じがあって、感情表現ができないような状態になるのが特徴。放置すると自殺する恐れがあるため、このような状態が2週間以上続くようなら、早めに受診したほうがよい。本人が自分でうつ病と自覚するとは限らず、周囲の人がふだんとの様子の変化に気づいて受診をすすめることが多い。

検査・診断

受診は精神科へ。問診が基本となる。日常生活でどんなことで困っているか、睡眠は十分にとれているか、食事はどうか、体調はどうかなど、具体的なことについて質問に答える。重症の場合、自分ではスムーズに答えられないことも多いので、家族の付き添いを求められることもある。普段一緒に過ごしている家族が「以前とどのように変わったのか」などを補足することで、客観的な情報が得られるため。

治療

生活指導と薬物療法を併用する。うつ病の人は食欲が低下し、眠れないことが多いため、生活リズムを取り戻すことが前提になる。まず最初は1~2週間休養をとり、3度の食事と十分な睡眠をとって規則正しい生活を送るよう指導されることが多い。
薬物療法では、抗うつ剤で副作用の少ないSSRIがよく使われる。十分な効果が得られない場合には、三環系抗うつ剤に切り替える。口が渇く、ふらつく、などの副作用があるが、SSRIより作用は強い。
カウンセリングを行うこともあるが、自殺の恐れがあるときなどは薬物療法が優先される。自殺はうつ病特有の症状行動なので、医師の指示にしたがって薬を飲むことによって自殺願望は解消される。重症化する前の早めの対処が重要になる。社会復帰をスムーズにするためには、1日の中で心身の調子がよい時間帯をつかみ、仕事の配分を工夫することが大切。不調な時間帯に無理をすると、かえって落ち込みの原因となるので、無理のないペース配分を。