どんな病気?

くしゃみをしたときや重い荷物を持ち上げたときなど、ちょっとした拍子に尿が漏れるもの。お腹に力がかかったときに尿が漏れるものを腹圧性尿失禁という。出産をきっかけに、尿道を支える組織が緩み、膀胱と尿道の角度が変わってしまうことがおもな原因。最初は軽い失禁だったものが、年齢とともに悪化していくケースが多い。とくに、肥満者や多産の人におこりやすい。

検査・診断

泌尿器科で、いつ頃から尿漏れが始まったのか、現在どんな状態かなど問診を受けたあと、 日常生活にどの程度支障があるのかをチェックする質問表に答える。尿漏れに関する具体的な検査としては、咳などをしたときに尿が漏れるかどうかを内診台で調べるストレステスト、尿道に綿棒を挿入し、腹圧をかけたときの膀胱や尿道の動きを調べるQ-tipテスト、パッドをあてて、水を飲み、歩いたり階段を上ったり、さまざまな運動をしたあとパッドに漏れた尿の重量をはかるパッドテスト、膀胱の下がり具合や尿道の状態をみる鎖尿道膀胱造影検査などがある。

治療

軽い尿失禁は、肥満を解消し、骨盤底筋を鍛える体操を行うだけで改善されることが多い。骨盤底筋体操の基本は、肛門をキュッと引き締める運動。あらゆる角度に張り巡らされた骨盤底筋を効果的に鍛えるため、椅子に座った姿勢、あおむけの姿勢、ひじを立てた四つんばいの姿勢、机にもたれた姿勢など、さまざまなポーズで行うとよい。
体操で改善しない場合は、補助的に尿道の括約筋を収縮させて、尿もれをおこさないようにする薬を使う。
手術には、いくつかの方法があるが、身体に負担が少なく、これからの治療法として注目されているのはTVT手術。膣に1~1.5cmの小さな切開をし、そこから尿道の左右両脇をハンモックで支えるようにメッシュテープを入れるというもの。傷が小さく、局所麻酔で、1泊から1週間程度の入院でできる。